(*'▽') 犯罪被害者の声

犯罪被害者等支援について学ぶ市民講座に行ってきました。

 

 

制度や関係機関との連携など幅広い内容でしたが、一番印象に残ったことは被害者遺族の生の声です。

 

 

数か月前に図書館で「娘を奪われたあの日から~名古屋闇サイト殺人事件~」という本を借りました。借りたきっかけは、自分の仕事柄、様々な相談業務に携わらせて頂いていますが、自分の体験を超え、本を読むことで疑似体験し仕事にいかしたいという気持ちでした。

 

 

今まで普通に生活していたのにある日突然、娘を殺され、すべてが変化してしまう。

 

 

二次被害の影響も大きい。

 

 

加害者は3人の男でしたが、その殺人の当日が初対面でした。どのように繋がったかというと、SNSで闇サイトで強盗を手伝ってくれる人と募集をかけ集まったのである。SNSは当然便利ではあるが、一方このように恐ろしい使用方法もあることを忘れてはいけない。今は小さい子どもも垣根が低くSNSと触れ合っており犯罪に巻き込まれるリスクも高い。

 

 

闇サイト殺人事件の遺族(母)のお話を直接聞かせて頂き、あらためて、犯罪被害者というものは、身近なもので、いつ誰がなるか分からないということに気が付かされました。

 

 

毎日、テレビニュースで、殺人事件や交通事故が当たり前のようにありますが、どこか他人事で「かわいそうに」で終わってしまっていました。

 

 

磯谷様は、全国で講演をされていますので、お会いし話を聞かれた方も多いかもしれません。私が講演で印象的だったことは、まず講演の最初に「この事件を知っている人ありますか?14年前の事件ですが・・・」と聴衆に挙手を求められました。「ここの会場では半数の方が手が上がりましたね、多い方ですね、私はこの事件を忘れてほしくないので講演をしています。娘が生きた証を忘れてほしくないのです。」と言われました。とても共感できました、毎日毎日、凶悪な犯罪があり、数年経つと忘れ去られてしまい過去のものになってしまいます。

 

 

また「十年以上経ち、いつまでもめそめそばかりしていてはいけない、今は普通の生活はしています。しかし、心の底から幸せを感じることはありませんし、これからも無いです。」というような旨の話がありました。これを聞いて、時間と共に受け入れ、整理しつつはありますが、やはり、心の底からの幸せ、喜び、笑顔というものは無い、これが犯罪被害者遺族の気持ちだと心に刺さりました。

 

 

最後に、磯谷様は、裁判や何かの節目の時に、何度も虹を見たと言われていました。「これからも虹(娘)探して生きていきたい。」としめくくられました。

 

 

娘の死は、人の力が及ばない次元のことで、神や仏、宇宙の視点でないと理解が出来ないのかもしれない。姿は見えないが傍にいる、時に虹として現れ、見守っていてくれる。そのように考えたとしても、凡人の自分は、やはり、娘の死は時間が経過しても受け入れることができないと思います。